【人間区宝さんvol.16】御舟かもめ 代表・船長 中野弘巳さん




久々の人間区宝さんは10人乗れば満員という小さなクルーズ船「御舟かもめ」のオーナーで船長でもある中野さん。

これまでに様々なメディアに取り上げられ、ユニークで貴重な体験ができるクルーズはキャンセル待ちも起こる人気っぷり。

そんな「御舟かもめ」も実は開業当時から現在に至るまで沢山の紆余曲折があったといいます。水上での仕事を生業とするちょっと非日常な職業ならではの様々な話をうかがってきましたのでご紹介します♪

インタビューは北区長柄にある大川沿い大阪水上安全協会 係留施設にて行いました。

-お忙しいところ時間をとってくださってありがとうございます。僕たちにとって非日常なお仕事だけに謎なことも多いので色々と伺っていきたいと思っています。よろしくお願い致します!

中野さん:いえいえこちらこそ、こんな遠いところまで来て頂いてすいません。よろしくお願い致します。

 

-船で働くって想像できないんですが、どういうキッカケでこのお仕事をするようになったんですか?またこの仕事の醍醐味というか、良い部分ってなんですか?

中野さん:15年ほど前に知り合いの方の舟に乗って大阪の川へ出たのがキッカケですね。一度乗ってみると分かるんですが川から見る景色って同じ景色でも見え方が全然違うんですよ。「アレってさっき通った橋やんな!?」っていう話ですよね(笑)

例えばリゾートにいって非日常を感じるって普通じゃないですか。それが自分が暮らす町でパラレルワールドじゃないですけど視点を変えるだけでハッとさせられる瞬間がたくさんあるんです

9年近くやってきた今でもそういった瞬間に立ち会えるというのは幸せなことだと思います。もちろん大変な部分もありますが「癒された~」と言ってくれるお客さんの声を聞いて僕も癒されますし、単純にクルーズしてるのも気持ちいいですしね。

-確かに船から見る景色って全然違うものに見えますよね。ずっとこの仕事を続けてこられたんですか?

中野さん:いえ、以前はTV局の番組デレクターとして某局に勤めていました。

 

-え~~~?!全然違う仕事じゃないですか!?

中野さん:そうなんですよね~やっちゃった(笑)

-やっちゃった(笑)「転職しようかな?」って思う事って誰にでもあると思うんですが「クルーズ船」っていう選択のが凄い(笑)もともとアクティブでフットワークが軽い方なんですかね?

中野さん:自分はそんなつもりなかったんですけど大学時の先輩からは「中野は公務員が向いている」って言われるぐらい堅い印象だったみたいです。確かにどちらかといえばインドア派ですしスポーツも苦手な方なんですよ。

振り返ってみると逆にそういうタイプだったからこそアウトドアに憧れるみたいなところもあったんだろうと思うし、そういうのが蓄積されてボーーーンといっちゃったのかもしれません(笑)

皆が反対するのに押し切って何かをするっていうのもその時が初めてでしたね。奧さん以外はほんと皆が反対してましたから(笑)

-奧さんの理解がなかったらやってませんでしたか?

中野さん:それはやってなかったでしょうね。でもね、だいたい妻の方が「面白いと思ったらやってみよう」っていうタイプですし、妻は2004年~2008年の間「御舟かもめ」とは別の「ロッビア号」という小さな船で会社勤めをしながら小型船でのクルーズを運航していたんですよ

 

-ええ~~~奧さん!?夫婦で船長!?なんだか凄い展開‼︎

中野さん:2008年まで僕は完全にノータッチで妻ひとりの活動でした。20年前ぐらいから大阪の川を面白くしようっていう動きが起こっていて、本業を持ちながら週末に船の運営をされたり、NPOを立ち上げたりする方々が増えていったんです。そういう活動する人の中に妻もいたんですよ。

その後、僕も段々と川に魅せられ関わっていく中で、いろんな偶然が重なり知人の紹介もあって妻と知り合って結婚することになったんです。

-御舟かもめの前身ですね。

中野さん:はい。しかし、女性がひとりで船の維持管理と運航をやるのは、環境面でも労働面でも非常に厳しく、結婚・出産を機に船をやめるという事になったんですよ。

それを聞いた私は大阪で小さな船の選択肢がなくなるのはもったいない」と想い、辞めずになんとか続けれる方法を模索することにしました。

ただこのサイズの船で運営していくというのは当時から異例で、同業者の方に「どうかしてる」って言われたり「大きくしないんですか?」とか「2隻目、3隻目とか作らないんですか?」って今でも言われ続けてますよ(笑)

今考えると続けていく方法だったり、小さな船の始め方って結構シンプルなんですけど説明してと言われると難しいところもある(笑)

河川の環境も含めてその辺りをクリアにできれば、職業としての「船」という選択肢が増えるだろうし、やってみたいという若い人も増える。すると川がもっと近い存在になって河川の環境も良くなると思うので、そういう好循環をつくっていけたらいいですね。

 

-確かに船ってまだまだ非日常な感じですよね。それにしても同業者から「どうかしてる」って凄い言われ方してますね(笑)。試行錯誤する中、どのくらい経ってから「続けていける」って思えるようになったんですか?

3年ぐらい前なので、6年ぐらいかかってますね~。それまでは「いつでもやめてやら~」じゃないですけど毎年「もうムリ、もうムリ」思ってました(笑)

 

-結構最近じゃないですか汗。いけると思い始めたきっかけはなんだったんですか?

中野さん:やっぱりリピートしてくれるお客さんがいた事と、経験ですかね。季節によってアップダウンがすごく激しいので冬とか「ほんま大丈夫!?」という状況だったんですよ。サラリーマンをしてた身からすると気が狂いそうになるというか(笑)

それが3~4シーズンやってきたことによって、ある種基準みたいなものが分かってきたというのは大きいですね。

-参考にできるビジネスモデルがないですもんね。それはしんどそう~

中野さん:そこはほんとに苦戦しましたね。カフェでもなんでもいいんですけど大抵のものには既存のビジネスモデルがあると思うんです。

でもクルーズ船でしかも10人規模っていう小さな船には参考になるモデルがまったくなかった上に、河川って自治体によって決まり事ややり方が違ったりするので遠く全国に目を向けてもあまり参考にならないんですよね。

 

-全てが手探りだったんですね~それは大変だわ汗

-「御舟かもめ」はどんな方が利用されることが多いですか?

中野さん:30代~40代の方が一番多いかな~。続いて50~60代、そして何よりも女性がやはり多いですね。日によっては4便、5便でて男性2人みたいな日もあったりしますからね。

 

-それは何か理由があるんですかね?

中野さん:これは僕の個人的な見解ですけど男性はやはり慎重な方が多いかな。女性は「揺れてる~」とか言いながら、どこか楽しんでるところがあるんですよ。「やめてやめて、押すな押すな」的な(笑)

 

-何だか想像できる(笑)人気のクルーズを教えてください

中野さん:朝ごはんクルーズですかね。枚方にある「杉・五兵衛」というお店にお願いしてメニューを提供してもらっています。クルーズしながら朝食を食べていただくというコースなんですが、やってることは日常と変わらないのにシュチュエーションが変わるだけで全然違うんですよね。

 

-めちゃくちゃ贅沢な時間ですね~うわ~それ乗ってみたい♪

中野:あとは「ドボククルーズ」という建築物を見て回るコースもコアなファンには人気ですし、夜通し舟で過ごして日の出を見て終わるクルーズなんかも毎年キャンセル待ちがでたりしますね。

 

 

-マニアックだったりユニークなクルーズがあるんですね(笑)では最後に読者の方にメッセージをどうぞ♪

中野さん:花見や花火といった特別な日はもちろん、なんでもない日常でも実はすごくいい瞬間が沢山あってクルーズを経験してもらえるとそういったものを体感していただけると思います。

公園でもどこでもそうなんですが、水辺近くまで来るとすごく気持ちいいですよね?そこから更に水の上に出るとまた一段気持ち良さが増しますし変わります。

もうこればっかりはいくら口で伝えても中々伝わらない部分で歯がゆいんですが、「良かったわ~」と感動されるのも実は地元の方々が多いんです。

機会があればぜひ「何もしない贅沢」を、五感を開いて感じてもらえたらと思います♪

 

-今日はありがとうございました!!!

中野さん:ありがとうございました!!

 

取材を終えて

僕も一度「御舟かもめ」に乗船したことがあるんですが(その時の記事はこちら)めちゃくちゃ気持ちいいんですよね~。ただこれほんと乗らないと伝わりづらい!!

逆に言えば乗った方は凄く分かる!ということなんですよね~。川が多く流れている水の都「大阪」だからこそもっと川を身近に感じ中野さんの言う「何もしない贅沢」を感じてもらえたらと思います。また乗りたくなってきた~。

 

 

 

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